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『他人とは?自分とは?人間とは?を軽やかにエグるディープな漫画。』
エリートビジネスマンが集う一流ホテルと、社会から脱落したホームレスが集う公園のはざ間でスーツ姿でカーホームレスをやっている男、名越。彼にある男が70万で手術をもちかける。
「トレパネーションをやりませんか?」
彼が言うには、頭蓋骨に穴を開けることで第六感が芽生えるというのだ。名越はその手術を引き受ける。そして彼は「左目」(=直感的なインプットを強めること)で「人」を見ることで、その人の心の歪みを視覚的に見れるようになる。行きずりの人の小指を刈っていくヤクザの組長が、ロボットのような装甲で身を守っている少年に見えたり、親の言いなりに生きる女子高生が記号の塊に見えるのだ。
名越はその「心の歪み=その人が受けたトラウマ」が、やがて自分自身のものでもあると気づく。
オカルト的な要素と、学術的心理学を上手くミックスさせたネタは非常に興味をそそる。例えば「空気を読む」というのは、言葉だけではない情報を何かで処理しているわけで、それと同じ方向でホムンクルス(この漫画の中ではその人の心の歪みが視覚化されたもの)は存在しているように思える。
7巻でついに名越の過去が暴かれだし、彼が大手外資銀行に勤めていたエリートマンだったことがわかる。同時に、彼が心の歪みをその頃から抱え、自分を偽り続けてきたことも分かってくる。
誰しもが自分を偽ったり、他者とのコミュニケーションで自分を完全にさらけ出さない現代の時代感ともマッチしている秀逸な漫画。いまは連載が止まったり、復活したり、少し間延びしているけれど、それでも面白い。この世界観を集約させたラストに期待。